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日々の徒然や妄想など
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今日は久しぶりに早く帰宅できました。

たまりに溜まっていた留守電の再電話が鳴りっぱなしww
電話応対に、宅配物の受け取りに、となんのかんのとありました。

まぁそれはそれとして。
今日はずっとクリアできない、村雨城を頑張ろうと思います。
石化した村人、壊さずに通り抜けることができない。。。orz
村人、こんなところで石化されないでー!!ってことで、

「つづき」より、サナダテです。
サナダテだけれど、関東おじさま同盟、くのいち、甲斐姫、
孫市、慶次、兼続がいます。
兼続はほぼ喋らせてもらえてませんww

大丈夫な方はお進みください。

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

呼び名


「甲斐殿、なぜ、甲斐殿はわたしなど身分の低い者を"様"付けで呼んでくださり、
政宗殿のような一国を治める大名は"サン"付けなのですか?」
「えっ?!」

うららかな早春。
早咲きの梅の木の下で、北条氏康提案のもと、ちょっとした酒宴が催された。
氏康の呼びかけに答えたのは、
武田信玄と、付き人として真田幸村。その忍、くのいち。
上杉謙信と、付き人として直江兼続、客分として前田慶次。
領地も近く幸村、兼続、慶次らと何かと気が合う、
奥州の伊達政宗と、付き人として雑賀孫市の八名だ。

煙管を銜え、紅梅を見上げながら、氏康・信玄・謙信の三名は酒を飲み交わしている。
それを遠く見ながら、真田幸村は、側に座っていた甲斐姫に問いかけたのだ。
問われた甲斐姫は言葉に詰まる。
幸村に好意を寄せているからだ、などと言えるはずも無い。
いくら酒の席であっても。

それを知ってか知らずか、幸村の隣に控えているくのいちは、
にんまり笑って甲斐姫を見つめていた。

(なによあのコ!他人事だと思って…)

甲斐姫はどうしたものか、と少し思案する。
顔に熱が集中し、赤くなってきているのではないか、とハラハラする。
しかし、助け舟は思わぬところからやってきた。

「ふっ。お前も愚鈍な奴じゃの、幸村!
決まっておろう、その女は、お前の事が好きなのじゃ!」
「なっ?!」
「政宗殿?」

声の主は、一見して、酔っている事が見て取れる、伊達政宗だ。
白い肌は酒により上気し、ほんのり色づいている。
隻眼はとろりと甘く緩み、いつもの気の強い眦がほんの少し、柔らかく見える。
手にした杯を口に運び、美味そうに中身を舐める仕草は、まるで猫のようだ。

米所、北陸の上杉謙信から差し入れられた酒は美味く、
酒に弱い政宗もついつい度を越してしまっていたらしい。
おそらく、面白がって慶次あたりが、呑め呑めと、飲ませたのであろうが。

「あ…アンタ!なに勝手な事言ってんのよ!!」

甲斐姫は慌てて立ち上がって、はす向かいに胡坐をかく政宗の頭を叩こうと思ったが、
幸村の手前、それは押しとどまる。
代わりに、言葉では全力で否定しようと試みた。
が、そんな甲斐姫にはお構い無しに、政宗は続けた。

「ははは!恥ずかしがるとはお前も一人前に女人か!
戦場では男以上に漢らしいくせに、存外、可愛いところもあるのじゃな。」

また一口、杯から酒を飲んで、
身を乗り出した甲斐姫の頭をよしよし、と撫でた。
もちろん、政宗自身に他意はない。
が、その瞬間、空気が凍ったと、誰しもが感じた。

慶次は、これ以上は危険だ、と判断し、
政宗から杯を奪おうとするが、当の本人はむきになって放そうとしない。

「政宗ぇ!もう飲みすぎだ」
「なんじゃ慶次、さっきまでは呑め呑めと五月蝿かったくせに。」
「いやー、もう止めといた方が良いぜぇ政宗。
只でさえ、酒には弱いんだから。後で地獄みることになる。」

いろんな意味で、と続ける孫市の言葉にも耳を貸さず、政宗は手酌で酒を注いだ。

「可愛い奴じゃの、お前も。」

そして、普段なら絶対にしないような、硬直して立つ甲斐姫の肩を抱く。

「きゃっ!」
「おい、幸村!おぬし、この漢らしい女人の好意を受けてやったらどうじゃ!」
「ま…ま…政宗殿……っ!!」

甲斐姫を抱きこむ政宗と、不義だ、と不機嫌そうに呟く兼続に、
顔面を蒼白に変える、孫市と慶次。
くのいちは、顔に手をあてこの世の終わりのような表情をし、
幸村は呆然と政宗と甲斐姫を見やっている。

「なんじゃ幸村。嬉しくて声も出ぬか?」
「ちょ…ちょっと!放しなさいよ!!アンタ、自分がなにしてるか分かってんの?!」

軽々しく乙女の肩を抱かないで!と抵抗するが、
いかな甲斐姫と言えど、男の力には敵わない。

「政宗殿は…甲斐殿がお好きなのですか?」
「ん?まぁ…好きか嫌いかで言えば、好きじゃな。」

ろれつの回らない舌で、一生懸命喋る政宗に、幸村が遂に爆発した。
知るものが見れば、頭から湯気が出そうなほど、幸村が怒っているのが分かるだろう。
甲斐姫の肩を抱いたまま、とろんとした表情で幸村を見上げる政宗は、
この後自らに襲い掛かる悲劇を、まだ知らない。

「ま…ま…政宗殿…」
「なんじゃ、幸村。」
「…御免!」
「きゃっ!!」

幸村は一言短く謝罪すると、政宗の鳩尾に一撃くれて、沈めた。
驚き、小さく叫ぶ甲斐姫に見向きもせず、気を失った政宗の身を、いとも軽々と肩に担いだ。

「少々席を外しますね。
みなさんはどうぞ、楽しんでいてください。」
「…幸村…うちの竜……あまり、いじめないでくれよ?」

黒い"何か"を背負う幸村にビクつきながら、孫市が何とかそれだけを言うと、
幸村はこれ以上ないほどニコリと笑い、「何をおっしゃるんです、孫市殿。」と続けた。

「少し、政宗殿と膝を割って話す必要がありそうですので。
ただ、お話をするだけですよ?」
「いや、幸村、それを言うなら"膝詰めて"だろ…。
"膝割って"って…お前政宗に何する気だぁ?」

おそるおそる、慶次も幸村に問い返した。
いかな戦人・傾奇人と言われようとも、流石に今の幸村を止めることは難しい。

「ふふ。慶次殿まで。
大丈夫ですよ、政宗殿が大人しくしてくださっているなら、すぐ済みますから。」

黒い幸村を止める事は、誰にも出来なかった。
取り残された面々に、立ち尽くす甲斐姫。
暫く後、早春の暖かな空気の中に、政宗の絶叫が木霊した。
事情を知る孫市・慶次・くのいち、の三名は、手で顔を覆った。

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