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日々の徒然や妄想など
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煙草(幸政)と思わせておいて、まさかの別SS!
(本当すみません。)
しかも戦国とは直接関係のない、
三代目将軍・徳川家光と政宗とのエピソードに萌えて!!!!

家光×政宗(年の差37歳!)
あまりビジュアルは想像しないほうが良いかも知れません。。。

大丈夫な方は「つづき」よりどうぞ

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

恋しくて


「余は生まれながらの将軍である。」

そう、諸大名の前で告げよ、と進言した貴方を、父よりも祖父よりも尊敬している、と伝えたら
貴方は一笑に付してしまうだろうか。
否、尊敬という言葉は違う。
余は、父のようなあの人を、心から愛しいと思っているのだから。



「政宗殿!本日も戦の話をしてくだされ!」
「…家光様。本日参ったのは…」
「良い!分かっている。けれど、先にそなたの話をお聞きしたい。」

普段であれば、このような我侭は言わない。
けれど、相手が彼であれば別。
何故か赦される気がして、まずは甘えてみたくなる。
彼の困った顔、呆れたような顔、全てが愛おしく思えてしまう。

「…困った方だ。…仕方ありませんな。それでは一つだけ。
話が終わった際には、きちんとこの老骨の注進を聞いてくだされよ?」
「老骨だなど!政宗殿はまだまだお若い。」

本当に、魅力的な人だ、と思う。
五十六とは思えぬ闊達振り。そして、何よりも眼帯で隠された美貌が惜しいと思う。
なんだかんだと私の我侭を受け入れてくれ、政宗殿は戦の話を始めてくださる。
敬愛する祖父・家康の話をしているが、話よりも、話をしている政宗殿に魅入ってしまう。

初めて彼を見たときから、彼の凛とした雰囲気に飲まれた。
幼い頃から、将軍として育てられたにもかかわらず、だ。
おそらく戦国の世で育っていないわたしには備わっていない"何か"が彼にはあったのだと思う。
そして私は、気づけば政宗殿の来訪を心待ちにするようになったのだ。

「……といったところです。
さて、戦のお話は済みました。次は、この政宗の注進を聞いて頂く番です。」

あぁ、もう終わってしまったのか。つまらない。
そしてこの注進も終わってしまえば、政宗殿は屋敷へ帰ってしまう。
何時しか彼をこの腕に抱きたいものだ、と思うが、きっと彼の矜持がそれを赦すまい。
父と子ほどに年の離れた私に、その身を預けてくれるわけも無い。

寂しさに駆られながらも、わたしは政宗殿の注進を聞く。

「…約束だ。貴方の言葉を聞こう。」
「ありがとう存じます。それでは。最近、家光様は鷹狩りがお好きだとか。」
「あぁ、好きだ。」
「そして、良く家臣を撒いて、下宿をなさる、と。」
「……する…な…」
「家光様。下宿はお控えください。」

嗜めるような、言い含めるような政宗殿の言葉に、わたしは少々不貞腐れてしまう。
このような子供な態度、取るべきではないと分かってはいるのだが。

「…下宿のどこが悪い。」
「家光様。この政宗、家康公の御首を何度か狙ったことがございます。」
「なにっ?!」
「お分かりでしょう?いくら天下泰平の世になったとは言え、まだまだ城外は危険なのです。」
「それは、貴方が家康公を夜這ったと、そういうことか?!」
「………………ちがいます……」

虚を突かれたように、一瞬きょとっとこちらを見つめ、
その後軽く咳払いをしながら頬を染めて否定する姿の、なんと愛らしいことか。

「政宗殿、貴方が一緒に寝てくださるなら、下宿を止めても良い。」
「……は?」

しまった、つい本音が…!
と思ったけれど、もう一度出た言葉は淀みなく流れ続けた。

「初めてお会いしたときから、貴方を慕っているのです。
一緒に過ごしていただけるなら、余も少しは外遊を控えよう。」
「……老人をからかうものでは…」
「余は本気だ。」

一段上がった御簾を潜り、政宗殿の前に進み出る。
驚いて硬直している政宗殿の肩を抱き寄せ、その耳元に言葉を吹き込んだ。

「貴方が側に居るなら、考える。」

耳朶を食むと身を震わせる、政宗殿。
可愛らしい反応に、もう止まれなくなる。

「家み…」

名を呼ばれる事は好きだが、今はその非難めいた音を聴きたくは無い。
気づけば、政宗殿の唇を塞いでいた。
暫く堪能して唇を離すと、頬を染めて視線を逸らせてしまった。

「…物好きな…お方ですな……」

その言葉は了承だったようで。
その日から、政宗殿が江戸に居る間は、添い寝してくださることになった。

…添い寝で済まなくなるには、一週間も掛からなかったが。

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