忍者ブログ
日々の徒然や妄想など
| Admin | Write | Comment |
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
[01/10 漆黒の向日葵]
[12/21 紀伊]
[11/24 如月]
[11/09 如月]
[03/06 雲]
プロフィール
HN:
朔雲
HP:
性別:
女性
趣味:
読書 映画鑑賞 音楽鑑賞 車 メカ
バーコード
ブログ内検索
カウンター
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

今日は二つ病院に行って、保健所へ更新手続きに行ってきたのですが…。
眼科で2時間待ち(予約有り)
大学病院で3時間半待ち(予約有り)
とか、どう考えても予約意味ねぇ、とか思ったり思わなかったり…。

病院が繁盛するのはどうかと思いつつも、
現場で働いておられる方々の健康を心配してしまう雲です。
病人が心配するとか、余計なお世話かも知れないのですが、
病院スタッフの方々にはいつも頭が下がります。
ありがとうございます。
医師はじめ看護師さんや他の皆様も、体には気をつけてね。

とか勝手に心配とお礼を述べた後に、
この待ち時間という名の妄想時間で妄想したモノです。

当初予定していた幸政とはまた別モノ。
史実織り交ぜ捏造有り。
許せる方は、「つづき」よりどうぞ。

*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

「今日、猫が来るらしい。
お前は特に気をつけよ幸村。奴はわしでも手に負えん時がある。
撥ねっ返りじゃからな。」
「…はぁ。」
「まぁ、そういう所も含めて可愛いところがあるのじゃが…。
余談は良い。わしはそろそろ軍議があるので行くが、くれぐれも気をつけよ。」
「ありがとうございます。」

政宗との会話は、幸村にとって至福の時だ。
にっこりと笑って政宗を送り出せば、心がほんわか温かくなる。
こうして、政宗と語り合える関係になったのはつい最近。
その事がとても幸福に思えるのだ。



猫と幸村


「…もしかして、貴方が武田の槍、真田幸村?」

唐突に声を掛けられて、幸村は振り返った。
底には、小柄な少女が立っている。
くのいち程とは行かないが、お市程度に短い着物を着て、髪を頭上で一つに結わえている。
夜の空を思わせる深い青の組み紐で結上げた髪は、肩まで下がり、
日の光を受けた髪の毛は、少し茶色にも見えた。
同じく、青を基調とした着物は、晴れた空を思わせる、抜けるように綺麗な紺碧。
幸村のように造詣が深くないものにも、一目で上等な着物だと見て取れた。

「ちょっと!真田幸村かどうか、聞いてるんだけど?」
「あ…あぁ…すみませぬ。ボーっとしてしまいました。」
「まぁ良いわ。それより、貴方が真田幸村?」

いい加減答えて欲しいんだけど、と続けながら、少女は幸村を見上げた。
くりっとしたやや吊り目の少女はとても勝気な印象を与える。

「ゆっきむらさまー!敵状視察、いってきましたよーん」
「くのいち…」
「ありゃ、誰です、その子ー」

このとき幸村は、なんとなくこの後の状況が手に負えなくなるもの、と感じた。
目の前の少女はなにやら独特の間を持っていそうだし、くのいちはこの性格だ。
何か無いはずはない。

「むっ。そなたこそ一体何者なの?今は、わたしが、"真田幸村らしき人"と話をしてるんだけど。」
「らしき人って…この方は真田幸村様ですー!
なんなのこの子ー。一体どっから入ってきちゃったんですか、幸村さまぁ!」

きゃいきゃい騒ぐおなごに挟まれ、幸村はまだあまり話をせぬまま、疲れが押し寄せてきた。

「くのいち、少し、待っていてくれないか?
どうやらこの方は私に御用がお有りのようだ。」

幸村の言葉に、くのいちは不服そうに退がり、青い着物の少女は、ずい、と一歩、幸村に歩み寄る。

「やはり、貴方が真田幸村なんじゃない。
名を呼ばれたら、すぐに名乗りなさいよね!」
「はぁ…すみませんでした。して、あなたは一体、誰なのです?」

当然と言えば当然の問いを、今更ながら幸村は口にした。
もとい、ようやく状況と頭の中が追いついてきた感じだろうか。

「あら、政宗様から聞いていない?今日わたしが来るって。」
「政宗殿が…?」
「えぇ。政宗様は暫く軍議でお忙しいから、代わりに幸村を置いていくって仰っていたわ。」
「…政宗殿が…わたしを置いていく…」

ようやく追いついてきたのに、再び頭が混乱し始める幸村を面白そうに眺め、
その少女は口角を上げて告げた。

「政宗様から聞いてないの?"猫"が来るって。」
「あ、聞いております。」
「でしょ?わたしが、猫よ。」
「貴方が猫殿でしたか……って……猫殿…人間…?!」

幸村の驚き方があまりにも面白かったのか、猫はケラケラと笑った。

「あははっ!まさか本物の猫だと勘違いしたのぉ?」
「しかし政宗殿は、"猫がくる"としか…」

ここで、幸村は政宗の言葉を思い出す。

猫が来る。…来た。
撥ねっ返り。…たしかに、そうだと思う。
まぁそういう所も含めて可愛いところがあるが。…………

「ちょっとまてぇええぇええぇぇぇぇぇええいっ!!!!!」
「きゃっ!!!な…なに突然!」

回想の中の政宗がとても良い笑顔で幸村に告げた。
可愛いところがある、など政宗から言われるなんて、一体この御仁はどんな関係なんだ、と
勘繰ってしまう。
結果、幸村は対して考えもせずに、目の前の猫に直球で聞いてみた。

「ね…猫殿…猫殿は、政宗殿とはどういったご関係で…?」
「どうって…。本当に知らないの?わたし、政宗様の側室だよ?」
「そ…側室っ!!!!!」
「そう。愛様とも仲良しなんだけど、コレでも奥州じゃ猫御前と呼ばれて、
夫の留守を守っている奥さんなんだから。」

胸を張って告げる猫に、幸村の中の黒い部分が急激に広がっていくのが分かった。
けれど、それを微塵も感じさせない笑顔で、幸村は猫に向き直った。

「それは、とんだ失礼を致しました、猫殿。
して、本日こちらへ参られたご用向きは?」
「んー。戦う政宗様を見たかったの。ほら、政宗様怪我したばかりだし。
もしもの時はわたしが影になってお守りするの。政宗様は絶対に許してくださらないけど。」
「ほぅ。政宗殿の影を…。」
「真田幸村がこの辺りの案内や、わたしの相手をしてくれるって聞いていたのに…
期待はずれだわ。」

ぷぅっと頬を膨らませて拗ねる姿など、政宗に良く似ていると思う。
しかし、衝撃だ。まさか政宗の嫁(とは言っても側室だが)が戦場まで押しかけて来ようとは。
政宗も政宗だ。側室という身分の高い方が来るのであれば、
"猫"ではなく"妻"と言ってくれたほうがありがたい。
幸村はてっきり動物の猫だと思っていた。

「失礼いたしました、猫殿。案内はくのいちが致します。」
「えぇー!なんでっ?!」

幸村の言葉に、そばに潜んでいたくのいちが声を荒げるが、
結局くのいちも幸村に逆らうことなど出来ない。
渋々、猫を連れて辺りの散策に出かけていった。

「…さて…政宗殿にどうやって仕置きしたものか…」

おそらく、政宗は何も考えていないのだろうが、
幸村は、政宗を本当に好いているのだ。突然妻の相手をしていろ、と言われて平静でいられるわけがない。
その上政宗は、猫御前の事を"可愛い"と評したのだ。
可愛さなら、自分だって負けては居ないはずだ、と幸村は思う。

のんびりと、政宗が向かった軍議へ向かいながら、
幸村はあれやこれや、政宗に対する仕置きもこめて、黒い妄想を繰り広げていた。

拍手

PR
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
COMMENT:
PASS: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする
≪ Back  │HOME│  Next ≫

[193] [192] [191] [190] [189] [188] [187] [186] [185] [184] [183]

Copyright c 現実と妄想の果てに。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material By Mako's / Template by カキゴオリ☆
忍者ブログ [PR]